2011年1月13日木曜日

自由の女神修復プロジェクトから始まった。

コ-ズマーケティングは、1983年ニューヨークの自由の女神の修復のために行われたキャンペーンが起源だと言われています


キャンペーンの仕掛け人は旅行代理店のアメリカン・エキスプレス社(アメックス)。


消費者がクレジットカードを1回利用するごとに1セント、クレジットカードを新規作成するごとに1セントを、自由の女神の修復のためにアメリカン・エキスプレス社が寄付をするという内容でした。


このキャンペーンは、アメリカのみならず世界中の共感を呼び、3ヶ月で170万ドルの寄付が集まりました。(当時のレートを1ドル240円とすると、4億円です!)


そしてカード利用額は28%増、新規カード申し込みは45%増という大成功を収めたのです。


売上もさることながら、

観光地が守られる
  ↓
旅行する人が増える(減らない)
  ↓
企業として共感できる旅行代理店:アメリカン・エキスプレスを利用する

という、市場の安定、ブランドの確立、他社との差別化を図ることが出来たのです。


また同社は1993年から4年間、「飢餓と闘うためにアメリカン・エキスプレスを使いましょう」というキャンペーンを実施し、今度は途上国に食糧を寄付するために23億円もの募金を行っています。


戦略だと言えば戦略です。
社会貢献と言えば間違いなく、とてつもない社会貢献です。


考えさせられます・・・。



ここでアメリカン・エキスプレスの事業ビジョンをご覧ください。


※以下アメリカンエキスプレスHPより引用

世界最大の旅行代理店である私たちは、各地の文化遺産を守り、持続可能な観光産業を振興することを重んじています。2006年にパートナーズ・イン・プリザベーションという取り組みを開始し、歴史遺産の保護のために1000万ドルを今後5年間で支援すると発表しました。

また、失われつつある世界中の貴重な歴史的・文化的遺産を救う「ワールド・モニュメント・ウォッチ」プログラムでは、設立スポンサーとして、1996年からの10年間で世界62カ国、126箇所の歴史的遺産の修復・保全に貢献しました。

<日本での主な活動>
 ・世界的チェロ奏者ヨーヨー・マ氏率いる「シルクロード・アンサンブル」の音楽ワークショップを 
  アメリカンスクールで開催(2008年)

 ・名古屋城本丸御殿の障壁画の修復を支援(2007年)

 ・京都東山花灯路5周年記念事業を支援(2006年)

 ・坂本竜馬ゆかりの地である広島県福山市の鞆の浦(とものうら)の修復・保全を支援(2004年)



みなさんはこの事例と事業ビジョンに触れて

「この会社はお金があるから、大会社だからこんな事ができるんだ」と考えますか?


「この会社の事業ビジョンこそがこのような大会社を作り上げたんだ」と考えますか?




今回はここまでです。

2011年1月4日火曜日

コーズマーケティングとは

明けましておめでとうございます。


2011年が始まりましたね。
干支であるうさぎのように跳躍したいですね。
また、うさぎのように寂しくて目が赤くならないよう、人とのつながりを大切にしたいものですね。

ニッポンを元気にし、人とのつながりを大切にするために、
+iikotoプロジェクトは2011年、コーズマーケティングというものを日本に普及させます。


コーズマーケティングとは・・・、
社会問題や環境問題などへの取り組み(=大義:cause)を対外的にアピールすることで
顧客の興味を喚起し、利益の獲得を目指すマーケティング手法のことです。
別名「コーズリレーテッドマーケティング」とも言われます。

身近な例としましては、
ヴォルビック「1L for 10Lプログラム」 … 売上の1%が途上国の井戸作りに寄付される。
アサヒビール「うまい!を明日へ!プロジェクト」 … 商品代1円/1本が環境保全に活用される。
をご存知の方も多いのではないでしょうか?

商品販売企業にとっては、
利益率を下げる取り組みとなってしまいますが、いくつもの効果をもたらします。
売上UP、消費者・株主・取引先からのイメージUP、従業員の働きがいにつながり、
多くの点から「企業価値」を高めることにつながります。

さらに、消費者にとっては、
特別な負担や手間がなく、取り組みやすい社会貢献活動に取り組め、ココロの満足が得られます。

そして、支援を受ける人たちにとっては、
問題解決につながる、問題に対する意識を高めてもらうことにつながります。

まさにWIN-WIN-WINの仕組みと言えます。


このコーズマーケティングこそが、+iikotoが目指す「持続可能な経済活動」にあたります。


次回以降、コーズマーケティングの事例紹介・担当者インタビュー・消費者インタビューを
お届けしたいと思います。